Blogs

おちる

nyankomusume
| 2

チェスは騎士道精神を盤上で体現したゲームです。騎士道精神とはッ!?…..それは、弱者を保護すること、信仰を守ること、そしてお姫様への献身です。忠誠を誓った姫のためには自分が犠牲になることも厭いません。今回はそんな美しい犠牲の話。

『ハリー・ポッターと賢者の石』に、巨大チェス盤の上で自分たちも駒の役をするという無茶な「魔法使いのチェス」をするシーンがあります。魔法使いのチェスとは、プレイヤーの指示に従って駒が自分で動き、かつ駒を取る時には、その駒が相手の駒を打撃技で粉々に破壊するというスッキリルールで行われるチェスのことです。

この時、ロンはハリーを黒マスのビショップ役自分はキングサイドのナイトハーたんをクイーンサイドのルーク役に任命しました。

それが右の図。ハーたんが「賢者の石」ではなく「秘密の部屋Ver」になってますが気にしないでください。あぁ可愛い //

さて、この配置を分析してみますと、ロンがかなりのチェスオタであることが伺えます。

普通ならハーたんをクイーンに任命しそうなものですが、クイーンというのは最強の駒です。それ故に相手の駒を取る機会が多いものです。ということは、魔法使いのチェスにおいてクイーン役になった人は相手の駒を打撃技で粉々に破壊する機会も多いということになります。
素材が何だかわからない駒にハーたんパンチ☆なんかさせられません。ハーたんの柔肌が傷だらけになってしまいますし(柔肌ゆーな)


キングにした場合……。これは勝てればいいのですがもし負けた場合、つまりチェックメイトされた場合。……魔法使いのチェスは洒落にならないのでどんな目に合うかわかりません。最悪の場合、ハーマイオニーが敵に拉致監禁されてしまうかもしれません。そんな薄い本ください,じゃなくては要りません。

クイーンサイドのルークというのは、キャスリングに関わるケースが
少なく、かつ終盤になるまで、あまり戦いの矢面には立たないことが多いものです。

つまり他の駒に比べれば怪我の少なそうな位置と言えるのです。ハリーが仰せつかったキングサイドビショップも、戦い方によりますが、どちらかと言えば「ニラミ」を効かせる役割にしやすい。ナイトは接近戦に強く八方に動けるのでそんなに簡単に相手に取られることはありません。


つまりこの配置は、仲間を怪我させるリスクを極力排除したものと言えるのです。一刻を争う状況でありながら、一瞬でこの配置を決断したロンは、やはりホグワーツ屈指のチェスプレーヤーだと言えるでしょう。 きっと魔法の勉強はしないでチェスばっかりしてるに違いありません。

このチェスの見所は、やはり最終盤。メイトの可能性が生じた場面です。ナイト(というかその下の馬)にまたがったロンが言います。「次に僕がクイーンに取られる。その間に君(ハリー)が相手のキングを取れ」おおっ!それってナイト・サクリファイス!?

自分自身が犠牲になり、相手のクイーンに強制的に取らせることによって相手キングをチェックメイトする。実戦で決められたらなんて気持ちの良いことでしょう。

この後ナイトは相手クイーンに粉々に破壊され、ロンは盤上に転落してしまうのですが、ゲームはロンの読み筋通りに終焉を迎えます。
ハリー「チェック・メイト!


このシーンでのハーマイオニーの表情が素敵です。自軍の勝利のために。ヴォルデモートと闘う宿命を背負ったハリーをこの先に行かせるために。自ら犠牲になったロンの騎士道精神はハーマイオニーの心にしっかりフラグを立てたに違いないのです。

結論。
ハーマイオニーはナイト・サクリファイスに弱い。メロメロになる。べろんべろんになる。

実戦でカッコよくナイト・サクリファイスを決めれば、きっとハーマイオニーはころっと落ちるに違いありません!

さぁ!アナタも 
ナイト・サクリファイスをカッコよく決めて、
ハーたんのハートをチェック・メイトだぜ!